まるで「わんこそば」!?コソボのティータイム

突然ですが、コソボではティータイムに何が飲まれていると思いますか?

コソボでは、お茶のことを「チャイ」と言います。ハーブティーも紅茶も含んだ総称ですが、一般的に「チャイ」といえばトルコ式のチャイを指します。要は紅茶で、コソボの人にはなくてはならない飲み物です。

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上の写真のように、とっても小さな専用のガラスの器で飲みます。

ということで、今回はこのチャイのお話です。

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クセのない紅茶だが淹れ方にクセあり

コソボのチャイは、セイロンティーが主流です。特に「エモナ」というコソボの会社のチャイが有名で、スーパーで売られるチャイはエモナばっかりです。

エモナのチャイのパッケージ
エモナのチャイはパッケージがとてもかわいい。

味は全くクセがなく香りもついてないので、とても飲みやすいのですが、淹れ方が普通の紅茶とは全く違うんですよ!

まず、使いますのはこちらのヤカンです。

チャイに使うヤカン
上下2段になっている。

色や素材の違いはあれど、2段という構造は同じです。わたくし、チャイが好きすぎて、こんなにかさばるものをコソボで買って日本に持ち帰ってしまいましたよ。

おほしちゃん
スーツケース の中だけではなく、今現在家の中でもかさばってるよね

さて、淹れ方ですが、まず上の段にチャイの葉のみを入れ、下の段に水のみを入れて火にかけます。

ヤカンの下の段
茶葉はこんな感じで大きい。

そして下の段のお湯が沸いたら、そのお湯を上の段の茶葉に注いで特濃のチャイ液を作ります。

上の段にお湯を注いだところ
上の段にお湯を注いだところ。

この段階で、下の段のお湯が減っているので、もう一度お湯を足して火にかけます。そのままだいたい10分から15分沸かし続けたらできあがりです。

はかせ
かなり長い時間煮出すようだけど、チャイ自体は上の段に入っているから、直接火にかかってはいないんだよ。

さあいよいよ注ぐ時がやってきました!

まず、チャイの器に小さな金属のスプーンを入れておきます。そしてその上にヤカンの上の段のチャイを少し注ぎます。

まずチャイを注ぐ
かなり濃厚なチャイだ。
はかせ
だいたい器の1/5から1/4くらい入れるよ。濃いのが好きな人は多めに、薄いのが好きな人は少なめにね。

ちなみに、この金属のスプーンには意味があります。チャイの器は耐熱ガラスではないため、このスプーンには熱湯の熱を逃す役割があるのです。

チャイを注ぐ前にスプーンを抜いたら、器が割れてしまうんですよ!注意です。

おほしちゃん
知らずにスプーン抜いてグラスを割って火傷した観光客がいるとかいないとか。

今度は、下の段のヤカンのお湯をたっぷり注ぎます。

お湯のみを注ぐところ
お湯のみを注ぐ。

これで出来上がりです。お好みでレモンのカケラをいれて楽しみます。私は断然レモン入りが好きです!

ちなみにヤカンは、お代わり用にずっと火にかけておきます。

おほしちゃん
いつ何時でもアツアツが提供できるようにね!

コソボでは、これにたっぷり砂糖を入れます。現地の人はティースプーン山盛り3杯くらい入れるのが普通です。私はいつもは甘い紅茶は飲まないのですが、このチャイには砂糖を入れて飲むのが好きです。とってもおいしいんですよ〜!

わんこそばのような作法

このチャイですが、家でもよく飲みますし、お客さんが来た時にも出します。お客さんとして出されたら最後、延々と飲むハメになります。

というのも、飲み終わって器をテーブルに置くと、何も言わなくても勝手にお代わりが注がれるシステムになっているのです。

おほしちゃん
まるでわんこそば!!

「もう一杯いかが?」とかなしで、無言で注がれます。小さい器なので、ついすぐ飲んで机に置いてしまい、あっという間にお代わりが注がれるという無限ループに陥ってしまうんですよね。

もう一杯飲みたいけど言えない…というシャイな人にはいいかもしれませんね。私も、初めてお邪魔した家でも催促せずにお代わりが飲めるのは好きです。

でも、もうお腹タプタプで入らない…というときもありますよね。そんな時は、チャイのスプーンを器の上に置きましょう。「もう結構です」のサインになります。

スプーンを器の上に置いたところ
これでもうチャイは注がれない。
おほしちゃん
わんこそばのお椀に蓋をするのとおんなじ!

「もういらない」と口で言ってもいいんですが、たいていの場合「なんで?あと一杯くらい飲みなよ」と言われて結局終わらないということがよくあります。

私はいつも気づけば6杯以上飲んでいます。

お爺さんの憩いの場「チャイトーレ」

また、コソボ には「チャイトーレ」というチャイを飲むお店が至るところにあります。

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チャイ一杯が15セント(20円くらい)程度と、コーヒーと比べてもとても安いんですよね。

チャイトーレは、主に年配の男性が利用する場所で、いつもじいさまたちがおしゃべりしながら朝から晩までチャイを飲んでいます。

日本だと、おじいさんたちがお茶しながらおしゃべりとか見ないですよね。

チャイトーレに女性がいないのは、外に出るのは男性で、女性は家の中という風習の名残だと思われます。

今の若い人たちは全くそういうことはないのですが、一定の年齢以上の女性は、女性だけでカフェに出かけたりすることはほとんどないです。

私は、近所の人にチャイトーレに連れて行ってもらったことがあります。男性しかいないけど、女性が来てはいけないというわけではないです。でも、現地の人でチャイトーレに行く女性は皆無ですね。まあオシャレな場所でもないですしね。

はかせ
チャイトーレは、かなり伝統的なスタイルの場所だよ。

チャイは不思議で魅力的

コソボのチャイ、私は本当に大好きで、コソボで出されるととっても嬉しくなります。

ちなみにコソボでは、チャイと一緒に食べるのはピーナッツやクラッカーなど、しょっぱいものが多いんですよ。甘いお菓子はコーヒーと食べるものなんですって。不思議ですよね。

それから、チャイにミルクを入れることは絶対にありません。ミルクティーという飲み方は気持ち悪く見えるようです。これも不思議。

そしてこのチャイ、トルコから伝わった飲み方なのに、なぜかコソボではこのトルコ式のチャイのことを「ロシアのお茶(チャイルーシ)」という呼び方をされています。これまた不思議です。

不思議がいっぱいのコソボのチャイですが、とってもとっても美味しいです。ぜひぜひ、コソボで飲んでみてほしいです!