みなさんこんばんは。「不要不急」という言葉を聞くたびに、いちいち「不要不急…えーと、要るんだっけ要らないんだっけ。急いでるんだっけ急いでないんだっけ」と混乱してしまい、そんな自分の脳がちょっと心配なコソボっ子です。不が二個ついてると「おもしろくないとは言えない」みたいに二重否定な気がして混乱するんですよね。もう聞き飽きるほど聞いてる言葉なのに。大丈夫かな私…。
それはさておき、本題に入るとします。そう、世を騒がせている新型コロナウイルスについてです。
人口200万人くらいのコソボですが、4月26日現在で新型コロナウイルスにり患した人の数は732人。そのうち165人が回復し、21人が死亡しています。こういった数は、政府の公式発表としてこちらのページで見ることができます(アルバニア語、セルビア語、英語に対応)。ちなみに死亡したのは基礎疾患がある方ばかりとのこと。
ちなみに日本ではほとんどのニュースで「新型コロナウイルス」と呼ばれていますが、コソボのメディアでは「covid-19」という呼称が使われているそうです。
コソボで初めて感染者が出たのはけっこう遅くて、3月13日。ヨーロッパでは最後の方でした。その感染者、実は私の義理の親族でして(私は面識ないですが)、かなり衝撃を覚えました。高齢のアルバニア人なんですが、神父さんで、仕事でイタリアに行っていたとか。幸い既に回復しています。
コソボは日本と比べても比べなくても、ものすごく家族の結びつきが強いところで、いとこのいとことか、おばの夫のいとことか、そんなレベルでも家を行き来したり親しく付き合ったりするので、こういう感染症の流行が起きるととても心配になります。衛生観念も日本のようにしっかりしていませんしね。
ただ、国の対応はけっこうしっかりしていて、患者1号が出てからかなり迅速に都市を封鎖するなどの対策を行っています。かなり早い段階ですべての国からの入国を禁止しており、コソボ国民であっても、海外に居住している場合はコソボに入国できません(海外旅行者の場合は帰国できます)。これはなかなか厳しいですよね。ディアスポラが多いので、コソボにいる家族を心配している海外居住者はたくさんいるだろうなあ…。
そして外出制限もかなり厳しく行われています。当初は朝の6時から夕方5時までの外出制限がかけられていました。警察が巡回し、違反者は逮捕というのでびっくりしていましたが、今ではさらに厳しくなって、全国民が1日に外出できる時間は90分のみになったそうです。IDナンバーごとに外出時間が振り分けられているとか。下何桁がこれこれの人は何時から何時まで~みたいに割り振られている感じだと思います。町は閑散としているようですね…。
しかも外出時はマスクと手袋の着用が義務付けられているとか。写真は、友人が手袋つけてテイクアウトのコーヒーを飲んでいるものです。ちょっとどこまで拘束力があるのかちゃんと調べてないんですが、スーパーに買い物に行くときなんかは手袋つけないといけないらしいと聞きました。ワーオ!手袋もきちんと使わないと逆効果になりそうですけどね~。
日本にいると、そこまでやるのか…と思ってしまいますが、実際コソボでも「これって憲法違反では?」という声も上がっているようです(人の移動の自由を制限するという点で)。
コソボは、紛争があったせいでかなり国際社会の介入などがあって独立を果たしています。つまり、戦後の日本の憲法制定時と同じく、外部からのアイディアなどが入って、大変失礼ながら、自力では無理だろうというレベルのものすごーーーーく先進的で理想的な憲法を制定しています。(所詮西側の押し付けだとか、どうせ現状が追い付いてないのに…という意見もあるかもしれませんが、憲法は至らぬ現実に合わせて制定するものではなく、現実を先進的な憲法に合わせることが法治国家の目指す姿だと思うので、美しき憲法万歳!と私は思っています)
コソボのクルティ首相(このカリスマ的な首相についても記事を書きたいのですが…書くことがありすぎるのに知識が足らなすぎて…いずれ書きます!!)」も、外出制限は確かに憲法に抵触している可能性もあるが、これがベストな方法だと述べているそうです。まさに日本では憲法があるからロックダウンできないと言われていますし、ジレンマですね…。
毎日コロナ関連のニュースばかりだし、遠出もできないし、不要不急の外出もできないし、気が滅入ってしまいそうですが、お勉強のチャンス!かもしれない!(と、たった今思いつきました)
わたくし、ゴールデンウィーク中に勉強し、アルビン・クルティ首相の記事を書きますから!ここに宣言いたします。最近ちょっと疲れ気味だったのですが、あまりにブログ更新しなさすぎて自分にがっかりしていましたが、これを機に気持ちを新たにしようじゃないか!皆さんも、よければ暇つぶしにたまに読みにきてくださいね~。