私はなかなか興奮しております。ついに!つに!あのハシム・サチが!このタイミングで!!!
起訴される見込みとの発表がありました!!!!!
ハシム・サチとは、ざっくりと何者か
ハシム・サチ(Hashim Thaçi)は、現コソボ大統領であり、元首相でもあります。ちなみにコソボは共和国なので、実質首相が政権運営を握っています。
彼は、コソボ紛争中にコソボ開放軍(KLA)の最強派閥のトップで、戦後はコソボ民主党(PDK)の党首となります。ちなみにPDKは、元KLAが主体の党で、独立後の選挙で第1党となりました。アルバニア系住民からすれば、「コソボの開放のために戦ってくれた人たち」ということで、支持を集めやすい面があったと思われます。
サチはコソボ共和国の初代首相なのですが、その時から既に、戦争中と戦後に多数の犯罪を犯しているという指摘がありました。マイノリティへの拷問や人身売買、政敵の殺害など…。
また、今回は、紛争時に情報機関のトップだったカドリ・ベセリ(Kadri Veseli)元国会議長も起訴されたとのこと。この人も相当黒いイメージです。
彼らについては、もっとリサーチして、別の機会に詳しく書けたらいいなと思います。
ものすごいタイミングでの発表
ところで、以前から彼の犯罪行為についてはいろいろな噂があったのに、なぜ今起訴について発表されるのか?これがなかなかのタイミングなんです。
というのも、サチは6月27日に開催される予定だった首脳会談のため、アメリカに滞在していました。これ、ホワイトハウスで行われる、セルビアの大統領との会談だったんです。
会談で合意すると見られていた内容は、コソボに住むセルビア系住民の帰属問題や領土問題に関係するなかなかセンシティブなもの。私個人的には、コソボにとってプラスになるとは思えない…。しかし、なんでか知らぬがトランプ大統領がすごーく固執した内容だったとか。
合意する気のなかったアルビン・クルティは政権を追われ、合意する気満々のサチがアメリカへ渡り、このタイミングでまさかの発表ですよ。とっても政治的な匂いがしますね。
コソボの裁判だけど、オランダで裁かれる!?
ちなみに、彼が今後立つことになる法廷は、オランダのハーグにあるコソボ特別法廷です。
ハーグにあるってことで国際刑事裁判所の管轄かと思いきや、これ実はコソボ国内の組織です。コソボ紛争中と紛争後のコソボ解放軍による犯罪を対象としているのですが、証言者の身の安全を考慮して、あえてハーグに本部を置いています。
ちょっと複雑なので、この法廷についても今度記事を書きたいと思っています。ああ、調べたいことと書きたいことだらけ…。
ということで、今日はひとまず速報的に、雑にお伝えしました!