誰ですか!ペンネ・アラビアータがトマトベースでピリリと辛いと思ってる人は!!トマトソースじゃないアラビアータがあってもいいんじゃないんですか?辛味ゼロでアラビアータと名乗っちゃダメなんですか?決めつけるな!思い込むな!自分自身をすべての可能性に解放しろ!
ということで、コソボで食べるイタリアンあるある(?)です。
大抵のレストランで、リゾットやパスタが食べられる
コソボでは、どのレストランもだいたい同じメニューが提供されます。日本の飲食業界では個性がないとやっていけなさそうですが、コソボは違うんですよね。どこに入っても食べられるものは大体同じです。
レストランのジャンルも、イタリアンとか和食とかフレンチみたいな、○○料理のレストランはほぼなくて、レストランはレストランです。しいて言うなら、大抵のレストランで提供されるメニューに加えて、店によっては、魚を食べられるとか、伝統料理を食べられるというプラスアルファがあるくらい。
そんな全レストラン共通メニューの中のイタリア代表選手は、スパゲティやマカロニ、リゾット。最近では、ラザニアを提供する店も増えてきました。
パスタは、カルボナーラとボロネーゼが定番です。
アルデンテじゃない&量が多い。そして安い
コソボのレストランでイタリアンを頼んだときに共通しているのが、パスタもリゾットもアルデンテではないということ。そして大抵、量がめっちゃ多いです。特にパスタは一人前を一人で食べきるのは至難の業。たぶん乾麺で200グラムくらいあるんじゃないか?
パスタはソフト麺って感じでしょうか。給食ぽい感じ。ラザニアもすごーーーく軟らかいです。
リゾットの方は、味もイタリアンというよりオリジナリティ溢れています。だいたい「鶏肉のリゾット」か「シーフードのリゾット」というメニュー名で、何で味つけてあるか分からないんですが、けっこうオイリーで、どこの店も似たようなテイストです。なんかリゾットというかオリジナル米料理って感じ…。あ、味そのものはまずくはありませんよ。私は好きじゃないけど。
値段はどれも3ユーロ前後でしょうか。コソボの外食は日本と比べると安いですね。
アラビアータ注文したら、まさかのクリームソースだった
時には、「アルデンテじゃない」とか、「リゾットが油っこい」とか、そういうレベルじゃないビックリもあります。
数年前のことですが、私はプリズレンのけっこういけてる感じのレストランにおりました。そこでメニューにアラビアータがあるのを発見したのです。コソボでアラビアータなんて見たことなかったんで、辛いもの好きとしてはちょっと興奮。さっそく注文して、期待大で待っておりました。
そして運ばれてきたのがこちらです。
え…。
白いやん…。鶏肉入っとるやん…。
いやいや、見かけはあれだけど、もしかして味はアラビアータという奇跡もあるかも!と、一縷の望みにかけて一味食べてみましたが、思った通り、全然辛くないホワイトソース。そしてクリームをまとった鶏肉…。ま、ま、まろやか…。
そこでわたくし、勇気を振り絞ってウェイターをつかまえて言いました。「私、アラビアータを注文したんですけど…」
するとウェイターは、何言ってんだコイツみたいな顔をして、「そうっすよ。これ、ペンネ・アラビアータっすけど」と言うじゃありませんか。
こいつ…自分のミスを認めないタイプだな…と少々憤慨しましたが、よくよく考えると、ウェイターが本当にこれをアラビアータと思い込んでいる可能性があります。だったら証拠をつきつけて教えてやろうじゃないか!!
コソボのレストランのメニューでは、料理名の下に料理の説明が書いてあることが多いです。そこで私は、アラビアータのところには「トマトソース、辛い」と書いてあるに違いない、それを見せればウェイターも自分の間違いに気づいて泡を吹くだろう!と考えました。
見てなさいよ!とメニューを見直した私は愕然としました。
アラビアータ(鶏肉のソース、マッシュルーム、クリーム、マスタード)って書いてある…
ウェイター間違ってなかったーーーー!!!
いや、「鶏肉のソース」ってなんだ?マスタード?マスタード入ってんのこれ?え、何?何これ?何?
と頭の中はぐるぐるでしたが、ちゃーーーんと親切にメニューの説明がしてあったのに、読まずに決めつけた私が悪いと反省したのでした…。
自分の常識がどこででも通用すると思うな
ところ変われば品変わるとはよく言ったもの。白くて辛くないアラビアータなんてありえないと決めつけてはいけないですね。自分の思い込みによって物事を判断することがいかに危険か、いい教訓になりました。